雨水貯留管の整備
印刷 ページ番号2000503 更新日 2024年9月27日
雨水貯留管とは?
大雨が降ったときに、既設の下水道管では流しきれずに、水が道路に溜まってしまうことがあります。
雨水貯留管はその流しきれない雨水を一時的に取り込むことにより、道路等の浸水被害を軽減させる施設です。
貯まった水については、雨が降り止んだ後にポンプで汲み上げ、既存の下水道管に戻す仕組みとなっています。
なぜ雨水を貯留するの?
本市では、6年に1回程度に発生するであろう大雨を排水できるように下水道の整備を進め、現在は概ね完成しています。
しかしながら、近年、集中豪雨等による浸水被害が複数回発生したことから、さらなる安心・安全なまちづくりを目指して、被害の軽減を図る必要があります。
浸水を軽減する方法には、
1.河川に放流する雨水の量を増やす方法
2.貯留して溢れる雨水の量を減らす方法
の2通りの方法があります。
1の方法で、河川に放流された雨水を受け入れる能力がない場合には、2の雨水を貯留する方法が採用されます。
河川に受け入れる能力がない場合とは?
河川の上流から流れてくる水量に比べて、河川の断面(河道断面)が小さいために、ポンプ場からの雨水が放流できない状況を言います。
そのような状況でさらに雨水を放流してしまうと、河川の堤防が決壊するなどの危険性が高まります。
万が一、堤防が決壊すると甚大な被害が発生してしまうため、そのようなことが起こらないよう、ポンプ場では運転時間や排水量を調整するなどして、危機回避の管理を行っています。
雨水貯留管の工事とは?
雨水貯留管は広範囲に降った大量の雨水を取り込む必要があることから大きな管渠となることや、既存の下水道管よりも深いところに設置する必要があることなどから、シールド工法等のトンネル方式で工事が行われます。
シールド工法では起点となる縦穴(発進立坑)から横方向に道路下などの地下深くを、鋼製の筒状の掘削機械(シールドマシーン)が掘り進んでいき、そのすぐ後方で分割された部材(セグメント)を組み上げて管渠を築造していきます。
また、シールド工法では昼夜間での工事が実施されることから、工事の起点となる発進立坑には夜間の防音対策として防音ハウスと呼ばれる建屋が設置され、夜間はその中で作業が行われます。
発進立坑の築造工事では、土砂の崩落や地下水の流入を防ぐための土壌改良を行ったり、円筒型等のコンクリート構造物(ケーソン)の内側を掘削しながらその構造物を沈下させていくオープンケーソン工法等が採用されます。
その他の工事として、既存の下水道管から雨水貯留管に雨水を取り込むための施設(分水人孔)をそれぞれが接近する道路上などで実施されます。
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